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48歳・自営業、妻子あり。将来の年金受給額は月84,000円(予定)。老後資金5000万円を貯める実録記。

『貧困とセックス』を読んだ。

 

貧困とセックス (イースト新書)

貧困とセックス (イースト新書)

 

 

最近は「貧困」というテーマ自体がエンタメ化してしまっていると、この本の著者の一人、鈴木大介さんが嘆いていらっしゃいますが、実際こうした本はよく売れているようです。

 

それにしても、この本で描かれている(対談集ですが)貧困の現場は実にリアルです。

 

それというのも、著者である中村淳彦・鈴木大介さん共に大手新聞社の記者などではなく、本人たちが「もともと僕らはエロや裏社会ネタを扱うサブカル雑誌業界の出身」と語るとおり、エリート特有の気どりや、自らは経済的上層(安全圏)にいながら「仕事」として貧困を嘆くといった嘘っぽさは微塵もありません。

 

あるのは、ただただ対象者の心にまで入り込んだリアルな取材の結果。

 

私は以前から鈴木大介さんのリアルな取材ぶりが好きで著書を拝読していました。

ただ、この方は取材対象者に入り込みすぎて、その人の境遇を変えられないかと真剣に考えたりする方なので、いつか心身を壊さないかと心配していましたが、昨今やはり脳梗塞で倒れ軽い高次機能障害も負われました。

 

その体験を基に『脳が壊れた』という書籍も執筆されています。

 

脳が壊れた (新潮新書)

脳が壊れた (新潮新書)

 

 

本人は自身も高次機能障害に見舞われたことで、初めて貧困者が抱える問題の一部が見えたと述べられています(貧困者の中には、どうしてこんな簡単な判断・行動をせずにより貧困に陥る道を進んでしまうのだろうと疑問に思う人が多いそうですが、そうなってしまう事を実感できたそうです)。

 

さて、書籍『貧困とセックス』ですが、ここで語られるセックスとは快楽の為のセックスではなく「生活の糧としての」「仕事としての」セックスです。

 

もはや売春を抜きにして生活を成り立たせられない女性が相当数いるといいます。

単に売春を取り締まるだけでは、逆に彼女らの生活を追い詰めてしまう事にもなりかねないと主張しています。

 

特に138ページ以降で語られる沖縄の貧困の現状は凄まじいものがあります。

 

  • 平均賃金・世帯収入、最低賃金が全国で最下位。
  • 非正規雇用率、離職率、離婚率、若年出産など家計に直結する指標も日本で最も悪い。
  • シングルマザーが異常に多いなか、産業は観光ぐらいしかなく企業の工場すらない。(※ブログ筆者注…最近は企業のコールセンターなどは沖縄に作られていると思いますが)
  • 経済は公共事業と米軍基地に頼っていて、平均年収は東京の約半分。
  • 沖縄に於いてはセックスワークが当たり前になっている部分がある。
  • 中学生の年齢になったら自分で自分の稼ぎは確保するという事を親の代からやっていて、「おばあちゃん」「お母さん」「娘」と三世代が売春していたりするので家族のなかでもそうした仕事に寛容になる。
  • 警察も風営法違反とキャッチの県条例違反は見逃している。

 

などと、衝撃的な話がこれでもかと出てきます。

もちろん、「当たり前になっている」という言葉をそのまま受け止める事は出来ません。当たり前というのは、いったいどれくらいの割合を指しているのかが分かりませんので。

 

尤も、そんな統計もある筈はないので、やはりこうして深く取材している方々の実感として「当たり前」のようになっているというのは、重く受け止める必要があります。

 

私などは無知なので「なんで沖縄はそんな事になってしまっているのか?」と、素朴に思っていたところ、先日NHKスペシャル『沖縄 空白の1年~“基地の島”はこうして生まれた~』を見て、その歴史的経緯がようやく分かりました。

 

www6.nhk.or.jp

 

終戦直前、沖縄に上陸した米軍は沖縄の人々を強制的に収容所に入れ、その間に住民の家や農地を壊して飛行場(現在の基地に繋がる)を造った。

 

収容所から出されてみれば、自分たちの農地は無くなっている。

そして、唯一与えられた収入源は米軍基地に関連する肉体労働。

触れられてはいませんでしたが、賃金はもちろん相当に安いものであったでしょう。

 

これが、たった70年ほど前の話。

それは、売春だって生きていく為には仕方ない部分があります。

そして、どうしても格差は受け継がれやすいので三代に渡ってセックスワークという事態になるのも仕方ない話です。

 

著者たちは、この沖縄の現状は今後の本土の未来をも暗示していると語ります。

次にそういう状況になってもおかしくはないのは北関東だろうと指摘しています。

 

この話は、この書籍の本当に一部分です。

もはや日本全体も「貧困」をエンタメとして消費している余裕は無くなってくるでしょう。

 

是非、地を這うような取材から浮かびあがる経済状況を知る為にも関心を持った方はご一読をオススメします。

 

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